こんにちは!うちやまです。
東京電機大学が2018年度から「数学満点選抜」という新しい入試方式を始めるようです。
数学が満点なら合格
東京電機大学(とうきょうでんきだいがく)は、東京千住(システムデザイン工学部・未来科学部・工学部)・埼玉鳩山(理工学部)・千葉ニュータウン(情報環境学部)にキャンパスを構える理工系大学です。※情報環境学部は2018年4月より東京千住キャンパスに移転予定。2017年に創立110周年をむかえ、理工系企業からの信頼の厚い大学です。
これまで「数学・英語・理科(国語)」の3科目の合計点で合否を判定していましたが、「数学満点選抜」はその名の通り、数学が100点満点なら、たとえ他の科目(3科目受験は必須)が0点でも合格になります。ちなみに、この「数学満点選抜」はシステムデザイン工学部・未来科学部・理工学部の3学部で実施されます。
ネットでは早くも話題に
この画期的な選抜方法はネットでも「面白そう」「いいアイディア」「英語がヤバくてもいいから助かる」など、多くの反響が寄せられています。
僕の意見
この「数学満点選抜」について、僕の意見を述べていきます。
まずは肯定的な意見から。
「特定の科目が出来る生徒を優遇する」という流れは、僕は決して悪くないと思っています。価値観の多様化、グローバル化の時代に求められるのは「広く浅く」ではなく「狭く深い」知識や技術だったりします。今回の「数学満点選抜」は、そういう意味では「数学のスペシャリスト(候補)を確保する」という目的がハッキリしていてよいのではと考えます。
また、数学は自然現象を記述するための「言葉」ですから、理系である程度マジメに勉強しようとすると、どうしても数学を避けられません。ですから大学としては、入学段階である程度の数学力(高校数学の内容)を身につけておいて欲しいのですが、高校数学の内容がほとんど身についていないにもかかわらず入学してくる生徒が多いのが現実です。
そこで仕方なく、大学1年の前期は高校数学の内容の復習から始める大学が増えてきたと聞きます。これでは何のために大学に進学したのかわからないですよね。 その意味でも、大学入学後にものになりそうな学生を確保できることになるので、大学にとってもプラスいなるのではないでしょうか。
次に、否定的な意見も。
これは誰でも思うはずですが、仮に「数学100点、英語0点、理科0点」で合格した受験生が将来使いものになるのかはギモンが残ります。先ほど「狭く深い」知識や技術が重宝されると言いましたが、数学「だけ」では狭すぎる気がするのです。
論文を英語で書いたり読んだりすることが多いですから、ある程度の英語力は必要です。また、理科の知識もある程度は必要であることは容易に想像できます。ですから、たとえ数学に強い学生を確保できたとしても、それ以外の能力が足を引っ張り、大学が期待するような人材になれないリスクが大きい気がします。
もちろん、入学後の本人の頑張りによるのでしょうが、その辺のサポート体制は用意されているのでしょうか。
得意を活かすのは受験の王道
否定的な意見も書きましたが、総合的にいえば僕はこの選抜方式に肯定的です。
大学受験では「得意を活かし、苦手をカバーする」ことはあまりにも基本的な戦略です。その意味では、「数学満点選抜」は数学が得意な受験生にとっては実に魅力的な選抜方式になると思います。
ちなみに、東京電機大学の数学入試問題は記述式です。細かい条件チェックのミスなどで減点される可能性が多いですから、「数学100点、他科目は0点」という戦略で臨むのは現実的でないかなと思います(当然、そんな戦略を取る受験生はいないと信じたいのですが・・・)。
東京電機大学だけでなく、数多くの大学でこのような「特殊な選抜」がこれからドンドン増えてくると思います。自分の得意が活かせる選抜方式を見つけたら、うまく使ってみましょう。
今回はここまで!最後まで読んでくれてありがとうございました!
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