「計算ミスってどうやったら減らせますか?」という質問は、数学の質問の中で最も多いものの1つです。「考え方は合っていたのに、計算ミスで点数引かれた…」と悔しい経験をしたことある人は多いのではないでしょうか。今回は、計算ミスを減らす方法について考えていきましょう。
計算ミスはケアレスミスではないと自覚しよう
計算ミスを減らす方法を考える前に、とても大切なことを説明しておきます。「計算ミスはケアレスミスではない」という大原則についてです。
「ケアレスミス」という言葉は、誰でも一度は使ったことがあるはずです。日本語に直訳すれば「注意不足によるミス」ということになるのでしょうか、何かちょっとしたミスをしたときに使える便利な(?)言葉ですよね。でも「ケアレスミス」っていう言葉、私には単なる「ごまかし」にしか聞こえません。
「注意不足によってミスが起きる」ということは、「注意していればミスは防げる」ということになります。では、皆さんは普段から「注意しながら」計算をしていますか?おそらく、多くの人は特に何も注意することなく計算をしていると思います。つまり、普段は特に何も注意していないのに、計算ミスしたときだけ「注意不足だった」と言っていることになります。よく考えたらおかしな話ですよね。
さらに、「今回はケアレスミスだったから、次は注意して計算しよう」と決意(?)したところで、何に注意すればよいかわからず、結局同じ失敗を繰り返してしまうことになります。
ハッキリ言っておきます。計算ミスをケアレスミスと考えているうちは、計算ミスを減らすことは絶対に出来ません。計算ミスは数学では重大事故だと考えてください。計算ミスには必ず何らかの理由があります。それを1つずつ取り除いていけば、少しずつですが確実に計算ミスは減っていきます。苦しいかもしれませんが、乗り越えてくれることを期待しています。
「防ぐ」と「気付く」で計算ミスを減らそう
では、ここからが本題です。どのようにすれば計算ミスを減らすことが出来るでしょうか。私は「計算ミスを事前に防ぐ工夫をすること」と「計算ミスに気付く力をつけること」の2本の柱で解決できると考えています。次回、この2つの考え方をより詳しく説明していこうと思います。
(次回に続く)
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